中屋敷あゆみの東京散歩
ここ数日、小田急線の各駅ホームのいたるところにこのポスターが貼ってあるのを何度も目撃したためでしょうか?クマの潜在意識のなかに、いわゆる「刷り込み」効果がうまれてしまいました。「あるきたくなるまち 経堂」
「烏山川緑道」という緑の草木で整備された道を駆使してウォーキングしつつ、その緑道の周囲にある寺社仏閣を順番に拝観してまわることにしたんです。
まずは源義家が勧請したという「世田谷八幡宮」にご挨拶して・・・
そのすぐ脇を通る世田谷線「宮の坂駅」で電車の行き交う光景をしばらくボーっと眺めました。15分くらいは眺め続けていたかも知れません。
「宮の坂駅」に引退車両として展示されていたのです。それを観て「あ~!これこれ!こんな感じ!レトロで緑色の電車に乗ったような気がする~~!!」と妙に懐かしい想いに浸ることが出来ました。
その後、歩を進めて「世田谷城址公園」を散策しました。
このお城はもともと「忠臣蔵」でも知られる吉良上野介の先祖である吉良氏の居城だったのだそうです。「忠臣蔵」に悪役で登場する吉良上野介は「高家筆頭」の高い格式の家柄を鼻にかけているキャラですが、それもそのはず。吉良氏は清和源氏の足利一門であったので、今川氏と並んで「征夷大将軍になることができる家柄」と言われていました。その頃の吉良氏の栄華は、おそらくこの世田谷の地で開花していたのでしょうね。
でも、それもすべて、今となっては一片の史跡に過ぎません。歴史的な時の移ろいは非情です。
この公園の古い碑文に「東京市」の文字を見つけたことが興味深いです。
現在の「東京都」になったのは昭和18年くらい。その前は確か「東京府東京市」だったのですよねー。
次に向かったのは「世田谷城址公園」とほぼ隣接する「豪徳寺」です。
ここは、下記お写真をみてもお判りのように「桜田門外の変」で暗殺された江戸幕府大老の井伊直弼をはじめとする井伊家代々のお墓があります。
いわゆる「墓地寺」なのに、少しも陰気なジメジメした感じがなく、爽やかな風がながれる空間です。もしかしてパワースポットなの?と思わせるくらいの居心地の良いお寺でした。
再び「烏山川緑道」に戻って、また暫くウォーキングの歩を進めました。
次に拝観したのは「松陰神社」です。ここは言わずと知れた吉田松陰を祀った神社ですが、先ほどの「豪徳寺」に井伊直弼のお墓があるというのが、面白いといっては不謹慎ですが興味深いですよね。だって、井伊は「安政の大獄」で吉田松陰を弾圧し、その処刑を命じた人物なのですから。
処刑した側とされた側が、歩いて15分~20分くらいの距離しかない近さで、それぞれ永眠しているなんて・・・ねぇ。
吉田松陰が多くの明治の偉人をその弟子として輩出した「松下村塾」です。ここにはレプリカとして再現されていました♪
ざっとここまでがAM中に「烏山川緑道」を主軸にして廻った「神社仏閣城址めぐり」の行程です。
たくさんの歴史に触れて楽しかった。
本当はここで一息入れてランチにしたかったのですが、めぼしいお店もコンビニもなかったので、ウォーキング続行です(涙)。
PMはいよいよお世話になった「烏山川緑道」とおさらばして「ぜ~~ったいにここは行きたい!」と楽しみにしていた「世田谷代官屋敷・郷土資料館」に向かいました。ただ、せっかく辿り着いたのにも拘わらず、なんと「祝日は閉館」とのことで観ることができませんでした・・・。一応、玄関の写真だけ写して帰ってきたけど・・・、本当に残念でした・・・(涙)
次に向かったのは「実相院」です。ここは、先ほどお話した世田谷城主 吉良氏が開基のお寺ですね。ちょうど墓地の「分譲セール」していました(苦笑)。
この水の溜まった「甕」(?)が太陽に反射して妙に魅力的に映じました♪
「実相院」を出て、しばらく歩くと公園があるのですが、その公園に、こんなブロンズ像っぽいものが(笑)
江戸時代当時の「大山詣」のひとを表現したものなんですって。
昔、丹沢にある大山は、雨を降らすご利益があると伝えられていて、農家のひとたちは、収穫のための恵みの雨を祈願し、この「大山詣」をしていたのだそうです。世田谷は、その道筋に位置していたんですね。
でも、いつしか「雨降り祈願」は名目だけになって、実際は大山を参詣したあと、東海道を通って、鎌倉・江の島で遊んで帰ることが目的の「楽しいレジャー」として人気を集めたとのことです。
そういえばこのブロンズ像のおじさん、ナニゲにピクニックしているような表情・・・・・?でも、江戸から丹沢までの道のりは長いよねぇ。昔のひとの脚力は凄かったんだなぁ。
この後なのですが「世紀の大誤算」(大袈裟すぎかな?)が起こってしまいました。
クマとしては「馬事公苑」というスポットを経由して、小田急線の「千歳船橋駅」に到着というゴールを見込んでおりました。そのため「実相院」にて地図を見直し「よし!この方向に歩いていけば問題なし!!」と自信を持ってウォーキングを続けましたところ・・・・、
気が付いたら「東急新玉川線 用賀駅」に来てしまっておりました。
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